なにわ男子の1stシングルを私はこう聞く ─「初心LOVE」から「僕らのI LOVE YOU」まで─
みなさんこんにちは、やも子です。
待望のなにわ男子1stシングル「初心LOVE」が、11月12日に発売されましたね。
収録されている曲は、表題曲の「初心LOVE」から始まり、「NANIWA'n WAY」「What a funky time」「君だけを逃がさない」「夢わたし」「Starting Bell」「僕らのI LOVE YOU」 の7曲。
CDが発売されるまでは、「初心LOVE」1曲についての感想を書こうと考えていたのですが…、これまでこんなに一度にたくさんの音源を公開されたことがなかったがために、”流れで聞く”ということの楽しさにCD発売後に気が付いてしまい、このような欲張りなタイトルのブログを書くことになりました。
これまでは、
こんな感じであったり、
こんな感じの、1曲の世界に肩まで浸かった感想ブログを書いてきたので、今回は姿勢も違うし文体も違うしでそわそわするのですが、私なりの「ここが好き!」を誰かと共有出来たら嬉しいです。
そしてブログを読んでくださった方の「私はここが好き!」をお聞きできたらもっと嬉しいです。
「夢わたし」はJr.時代の楽曲なので、今回のブログでは取り上げないことにしました。
「初心LOVE」
「初心LOVE」は、なにわ男子のデビューシングルの表題曲でありながら、ドラマ「消えた初恋」の主題歌でもあるので、歌詞が物語を追っているようで急に視点が俯瞰になったり、かと思えば物語の主人公の内心に寄り添ったりと、イメージムービーのカメラワークが独特で面白いです。
なので、初恋でいっぱいいっぱいの主人公が自分で自分のことを「初心だね」なんて冷静に評価できるのか?というようなところから、サビの歌詞の視点を曲中でお手上げになる「神様」に読み替えて、オリジナルの解釈で楽しんだりしています。
人間の恋愛模様を見るのが好きな神様のいたずらで、想像していたのから少し向きを変えられた矢印や突然訪れた相合傘チャンスに翻弄される主人公と、それを「初心だね~」「恋は暇じゃないさ」と見守る神様。きっかけは神様のいたずらでも、そのあとは主人公のエネルギーで恋心が加速して、いつの間にか神様もお手上げ状態に……、というようなシナリオで脳内でオリジナルMVを作って遊んでいます。
胸キュン恋愛ソングという枠はあるけれども、実は解釈の幅が広いという点が、「初心LOVE」の面白いところだと感じました。
また、落ちサビ前に「たった一言で世界は変わるのさ」とまで言っておきながら、曲中に「好きだ」「愛してる」といった告白の言葉が一度も登場しないという点も面白いなあと思います。
たった一言で世界が変わることはわかっている、けれどその一言が伝えられない、というムズムズする感情を言葉を使わずに表現するというのは、少し実験的な色もあり、逆にこの所謂決め台詞的な歌詞を言わないことで、何度聞いても飽きない楽曲になっているのではないか、とも考えられます。
では「初心LOVE」を象徴するような最も印象的な歌詞は?と尋ねられると、パッと思い浮かぶのは「こうしよう 二人はめげないロミジュリ」の部分かなあと思うのですが、これも、じゃあ「めげないロミジュリ」ってなんだよ、というところに解釈の余地がたくさん残されていて、全体を通して、作りこむけれども曲を決め込まないという意思を感じます。さらに、これだけ幅を持たせた構造でも、絶対的でゆるぎないキラキラアイドル感が一本芯として通っているところが美しいです。
10年後のなにわ男子が「初心LOVE」を歌ったらどうなるんだろう、というような想像が膨らみますし、音楽番組でのジャニーズシャッフルメドレーも待ち遠しいです。初心LOVE、きっと人気だと思う… かわいいから……
最後に、「初心LOVE」というタイトルを聞くと、いつも『初恋と最後の恋のちがいを、ご存じ? 初恋は、これが最後の恋だと思うし、最後の恋は、これこそ初恋だと思うもの。』という言葉を思い出します。これはムーミンの著者であるトーベ・ヤンソンが作中で書いたセリフなのですが、つまり、初心なLOVEとは初恋に限ったことではないというメッセージが「初心LOVE」の歌詞と共通しているような気がして、これも多くの人が「初心LOVE」に心を惹かれる理由の一つでもあるのでないかな~、とも思っています。
「NANIWA'n WAY」
「NANIWA'n WAY」の歌詞はあまりにメンバーの”これまで”に根差したものが多く、全てを理解した顔は絶対にできないなあと思いながら、例えば、
NANIWA'n WAYの恭平くんパートで「七色に輝く未来へ」ときて続くのが"一足飛びで進んでいこう"とか"真っ直ぐに走っていこう"とか"一目散に駆け出そう"とかじゃなくて「僕らの歩幅で進んでいこう」なのが恭平くんの優しさに気付いている人の歌詞だなあと思えて大好きです
— やも子 (@yamoko_desu) 2021年10月29日
デビューシングルのカップリング曲であるNANIWA'n WAYのサビで「この世界でたったひとつ光り続ける」って歌詞に「それぞれの夢」が結んであるのすごく好きなんだよなあ〜〜〜〜 なにわ男子に還元したいってそれぞれに合った場所できらめく7人の背中をずっと押してくれる名文だと思う
— やも子 (@yamoko_desu) 2021年10月29日
というような、思わず好き~~~~となるようなフレーズがたくさん詰め込まれた宝箱ソングだと思ってかみしめています。
他にも、1番Aメロ大橋くんの「長い夜を越えて分かった 夢は一人で描くモノじゃない」という歌詞の本当の意味は私にはわからないけれど、でも、大橋くんがこの歌詞を口角を上げた笑顔の声で歌うところを好きだなあと思うし、Cメロ流星くんの「いつも隣に 君がいるから 走り続けてくよ」なんかは、聞くたびにブログの「一緒にがんばろう!!」を思い出していつもマスクが湿ります。
”なにふぁむ”と一言でいってもそれぞれ見てきたものや応援してきた背中は違うので、きっとそれぞれが「NANIWA'n WAY」の解釈を抱きしめているんだなあと思うと、万全の準備を整えて7人が足並みを揃えて一歩を踏み出すデビューシングルに素晴らしいカップリング曲をありがとう……の気持ちでいっぱいです。
「What a funky time」
流星くんがAメロの歌いだしでびっくりした!!!!!!!
というのがまずあるのですが、それはおいておいて、この曲はなにより大橋くんのパワフルだからこそ繊細な歌声に支えられていて、同時に大橋くんの歌声をより魅力的に聞かせる構成になっているし、またその圧倒的な歌声に食らいついていく恭平くんの努力で獲得した伸びやかな遊び心ある歌声も素晴らしく、二人の自信に繋がるんじゃないかなあ 繋がるといいなあと感じる一曲です。二人の歌唱技術を示す名刺的な存在だと思っています。
具体的には、ラスサビ大橋くんの「スパイスクールなリズムひとつ刻んで」は圧巻だし、Cメロ恭平くんの「大陸間越えて 生まれるのは縦横無尽のNova」も見事です。
大橋くんの、両足でしっかりと大地を掴んで、空間に散らばる聴衆の意識までもを吸い込んで、お腹にぐっと力を込めて歌声を放つ歌い方が好きです。
恭平くんの、他のどんな音よりも必ずひときわ鮮やかに響く、終わりのないような伸びやかさとそれを飾る遊び心できらめく歌声が好きです。
どちらもがこの曲の雰囲気や世界観を定める要のようなフレーズで、そしてこの2か所はこの配役しかありえないだろうなあと思います。
それから、大人声と子供声のメンバーがそれぞれ無理に合わせたりせずに今の等身大の歌声で歌っているところも好きです。これから時間が経って、流星くんや長尾くん、道枝くんの歌声が大人声になってからの「What a funky time」はまた違った魅力が詰まった一曲になるだろうと、今から期待が膨らみます。
でも、1番Bメロ長尾くんの「Feel 自由の波へダイビング」の、長尾くんだからこそ似合う少年らしいささやかにのびやかな歌い方は変わらないでほしいなあ~~~ このパートとてもお気に入りです……
「君だけを逃がさない」
「君だけを逃がさない」、私的大穴でした…… 公式HPで試聴が始まったときはサビだけを聞くことができたので、「ちょっと大人っぽい雰囲気の曲なんだな~」くらいに思っていたところも正直あったのですが、デビュー曲のカップリングがそんなざっくりした曲なわけがなかったです。
とにかく1番Aメロの、長尾くんの歌い方から好きです。もともと長尾くんの歌い方、特にフレーズの頭の音にそれほど力を込めずになめらかに流す歌い方が好きで、この「君だけを逃がさない」では多分より意識的に力を抜いた発声にしているようで、もう本当にとにかく1番Aメロが好きです。むしろ逆にここの「認めたくないでしょ?」好きじゃない人いる?
続く道枝くんの力の抜き具合も好きで(長尾くんよりもわかりやすく普段よりも力を抜いて歌っているように感じる)、低い「証拠も根拠も無くっても」から高い「心がザワザワ」への音程の上がり方もとてもきれいで何度も何度も聞きなおしてしまいます。みっちーの歌声って楽器に例えるとホルンのような角のなさがあってそこがとても素敵だなあ~と思うのですが伝わるかな… 伝わったらうれしい……
そして、Bメロ「Fall in love Fall in love 君の言動 君の動向」「Fall in love Fall in love 探り考える」の流星くんの声がとてもとても好きです。あまり喉をならさない幼い声がほんとうにかわいい。かわいい。歌詞は主人公の動きをなぞっているけれど、視点がきらめいているというか、街を飾るイルミネーションのようなふんわりとしたやさしさがあって、歌詞全体から漂う大人な雰囲気とのギャップが最高だと思います……
さらにサビ前の恭平くんの「Going crazy 迷宮入りさせないさ」の「さ・せ・な・い・さ」的な音の打ち方も最高です…… 恭平くんの歌いグセはどちらかというと少しリズムを前に取りがちかな?と思っていて、最近は意識的にブレーキをかけて修正している最中のように聞こえるのですが(アプデの企画で顕著だったと思う)、そうやって発音の頭の瞬間に意識をもっていける恭平くんがピタッと合わせる「さ・せ・な・い・さ」がとてもかっこいいです。もうこの辺になってくると好きなポイントが乱立しすぎてなにがなんだかわからずただただ最高潮のテンションでサビを迎えます。
2番のAメロも好きです。
恭平くんの「わかりきってた 火が付きゃ2人 Labyrinth」「淡白なAttitude そそられる My heart」のフレーズ終わりの音の遊ばせ方も好きだし、「情熱的に だけど計画的に」はまさ大吾くんらしいフレーズでもう大吾くん以外歌えないと思います。
Bメロの「Fall in love Fall in love これは友情?されど愛情?」「Fall in love Fall in love どれも君次第?」は、タイトルの「君だけを逃がさない」とは裏腹に少し弱気に揺らぐ歌詞がいじらしくて好きです。(ANNPのかずりゅちぇを思い出すのは私だけ?)
2番Bメロの「Going crazy 迷宮入りさせないさ」は長尾くんのパートで、長尾くんの母音で拍をとるというか、子音の聞きなじみの良さとそれをあとからぐっと引き寄せる母音の広がり、のようなものが美しくて好きです。
サビのなかで一番好きなのは、丈くんの「あぁもどかしい 愛はMystery 燃え上がる気持ち」のパートです。
丈くんの歌声って不思議ですよね… 声をメロディーにのせると、しゃべり声からガラッと雰囲気が変わってとびきりに甘くて、例えば「What a funky time」では7人の中で一番”ジャニーズ”を感じる歌声だなあと思うのに、このパートのように少ししゃべり言葉に近いフレーズになるとアクセントにもなるのがとても素敵だなあと思っています。
「Starting Bell」
「Starting Bell」はまさになにわ男子のデビューを祝福するのにぴったりな一曲でありながら、細かく歌詞を読むと「NANIWA'n WAY」と同じように、私一人でわかった顔ができないようなメンバーの”これまで”の話が盛り込まれている繊細な曲でもあります。
個人的に一番ヒェ~となるのは2番Bメロ大吾くんの「You said ”大丈夫 君しか出来ない”」です。大吾くんの背中を見つめて応援してきた西畑担が何を思うのかとても聞きたいなあと思っています。
歌詞以外の部分では、とにかくサビ前にかかる流れ星の音がかわいらしくて好きです。なにわ男子のデビューとこれからを祝福してくれているような気がして、いつも聞きながらマスクから笑顔がはみ出そうになります…
タイトルの「Starting Bell」に対して、この曲中でベルが鳴っている部分が思い当たらないのですが、これは「初心LOVE」の冒頭のベルを指しているのでしょうか… それともただ私がベルの音を聞き取れていないだけなのでしょうか……
「僕らのI LOVE YOU」
これはもうジャニオタみんな好きですよね。
これでもかと詰め込まれた転調、ペンライトをブンブン振らざるを得ない合いの手パート、突然始まる夏祭り的な自己紹介…… ジャニオタかどうかとかより多分人類みんな好きなやつ。
なんでこんなに求心力のある曲が収録された「初心LOVE Johnnys' ISLAND STORE online 限定盤」はもう生産されていないんだろう…… 注文するときも限定盤だからお一人様1枚までの制約付きだったし…、未来のなにふぁむにもこの宝物が伝承されるように私たちがその中毒性を語り継いでそしてそっとCDを貸し出していきたい……
この曲はもうこの歌詞がどうとかここの歌声がどうとか細分化するのは野暮だとわかっているのですが、それでもどうしても取り上げずにはいられない好きなパートなのが、まず1番の大吾くんの「さぁ笑いあって泣いて また笑った僕らの I LOVE YOU」です。
これまでの大吾くんの歌声のイメージというと、サビ前やサビ終わりなどの印象的なパートで少し喉に力を入れて絞り狙いを定めたように発声される高音で、これも関西のセンターに立ってきた大吾くんならではの歌唱だなあと好きだったのですが、「さぁ笑いあって泣いて また笑った僕らの I LOVE YOU」の部分を聞いて、いつもと少し雰囲気の違う歌声にときめきました。
続く高音の「Change the world~」にパスをするように、流れるようでありながらメロディーを支える声色が好きです。曲のテンポも速いし歌詞もかなり詰まっているけれど、それでもカメラにウインクを決めながらパスする大吾くんが目に浮かびます。
それから、ここまであらゆる箇所で長尾くんの歌声が好きだと書いてきたのでもうばれているような気もしますが、やっぱり2番の長尾くんの「ワガママ言っても許しちゃうよ」が好きです。ここ長尾担としてはどうなんですか?と聞いて回りたい。
といったようにつらつらと「初心LOVE」から「僕らのI LOVE YOU」までの好きなポイントを書いてみました。文章のあまりの散らかり具合にブログの公開を控えようかとも思いましたが、デビュー曲は一回限りなのでね……
表題曲の「初心LOVE」を筆頭に、なにわ男子に贈られた楽曲はどれも何度聞いても飽きないどころか、むしろ毎回新しい好きなポイントが見つかる宝箱のような曲ばかり。
まっすぐに貫かれブレない「なにわ男子」のコンセプトと、そこから広がる可能性の豊かさに、これから7人が見せてくれる景色が楽しみで仕方がありません。
私は、なにわ男子のファンになれて幸せです。
これまでありがとう。
そして、これからもよろしくね。
7人の笑顔が永遠に光りますように
やも子