なにわ男子2ndアルバム「POPMALL」所感走り書き

 

Poppin’ Hoppin’ Lovin’

階段を三段飛ばしで駆け上がるようにAメロへ流れるイントロからアルバム「POPMALL」。去年出たなにわ男子1枚目のアルバム「1st Love」は素敵なOvertureがあってそれが世界観の構築にものすごく貢献してた記憶があるけれど、今回のアルバムで頭をPoppin’ Hoppin’ Lovin’のイントロそのままにしたのもめちゃくちゃ正解だと思う。一度音楽番組で見たら忘れられないキャッチーな衣装とステップが勝手に脳内で再生されてあっという間に世界観のインストールが完了するよね。

Aメロはなんだか槇原敬之的な、どんなときも的な。遠く遠くかも。ただ全体的な構文はSMAPのSHAKEだよね。みんな好きなやつ。「踊れPoppin’ Hoppin’ Lovin’ もう止められないね カラフルなリズムでHey」とか「一緒にPoppin’ Hoppin’ Lovin’ 離れないね トキメキのリズムでHey」とかを聞いているときの心はほんとに「シェイクシェイク ブギーな胸騒ぎ」とか「チョーベリベリ最高ヒッピハッピシェイク」とかを聞いてる時と同じ。SHAKEは金曜夜(華金って死語?)の歌だからこその語彙って感じで好きだし、なにわ男子はもっと広く対象を取っているのでその場合こうなるんだなと納得。楽しいね。

パフォーマンスを見るときに楽しみなのは2番サビ前の「今すぐ夢が叶うほうへ 君を連れてゆく」のところ。前半が西畑さんで後半が流星くんのパート。流星くんの歌声の素敵なところは表情が声に100%乗るところで、音源ではきっとまっすぐな気持ちで歌ったんだろうなあと感じるんだけれども、天下のアイドル大西流星さんがこんなサビ前の美味しいパートでカメラアピールしないはずがないと思うので、きっとその時の表情によって響きが変わるんだろうなあと思ってワクワクしている。

あとさ、「何度も何度でも 夢を見るのさ 君と一緒にいたい」「誰も彼もが愛し合うのさ そんな風にして巡り逢う」の「夢を見るのさ」と「愛し合うのさ」で音符が下がるところでそれに伴って恭平くんの声が際立つのめっちゃ良くない?

 

PrimeTime

Aメロの90年代感。MV作るとしたらセル画アニメでボブカットの女の子の髪が風でなびいてるやつ。こういう曲の長尾くんのパフォーマンスってキマりがちだから楽しみだなあ。

それでこの曲で言及せずにはいられないのは丈くんの声だよ。そうです、1番の「すれ違い酸っぱいね」とか2番の「それなりにちゃんと考えてる」の丈くんのことを言っています。丈くんってメンバーの中でも多分いちばん声色に幅があるから、そんな人に全力で甘さだされたらびっくりするから…心の準備がいるから… いつか丈長でメロドラマっぽいユニット曲やってください(昔の「Don’t Think, Feel」とか「今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる」の時のACTみたいな…、って言おうとしたら作詞のマツザカタクミ氏が脱退していて泣きました。よかったら聞いてみてね)。

 

ハッピーサプライズ

ハッピーサプライズって本当にかわいくてやさしい曲。夏に聞くのも美味しいって教えてくれてありがとう、名盤だよPOPMALL。かき氷に好きなシロップをかけてもらう時のあの一瞬の白く透明な涼やかさを思い出します。

で、今このフレーズすごく面白いなって思うのが「忙しなく過ぎていく毎日が 時々怖くなるけど 思い出よりも未来の方に 目を向けていこう」。いやまさにデビューしてからこのPOPMALLが出るまでのなにわ男子ってこんな感じだったのでは。これからPOPMALLを引っ提げてツアーが始まるし、もう既に発表されてる新曲は2曲もあるし、しばらくこの勢いのままなのではないか、健康第一だから休みも取ってねとと思いつつもオタクとしてはそうであってくれと願うわけだけれども、そんなときにこのフレーズって歌うたびに7人の気持ちを改めて1つにする働きをしてたんじゃないかなあと思う。知らんけど…

 

Tutti Frutti

そこはかとないシブヤディビジョン感。楽しい。「魔法まぶして きらめきアラモード」とか超楽しい。

こういう曲で際立つのがみっちーのあの空気をたくさん含んだ声。でもこの話は次の「I know」でしたいからちょっと待って。

2番の「先越されたくないEmotion のらりくらり かわされてSugar Cycle」のところの丈くんがとても喉がのってて素敵なので、「瞳Lock-on ど真ん中でゾッコン ~ 吸い寄せられ 弾けるはトキメキ」のところもパフォーマンスを重ねるごとにのっていくのではないかとワクワクしてる(こっちの方が音が少なくてのりにくいのもわかる)。

 

I know

なにわ男子恒例の夢オチ曲。今回はほんとにギリギリまで夢オチを匂わせない歌詞でありながらタイトルが「I know」というびっくりするような伏線回収。好きです。

それでさ、絶対言及しないといけないのが「ちょっとぐらい羽目を外さないか?」のみっちーよ!コミュニティガイドラインを死守するみっちーが「ちょっとぐらい羽目を外さないか?」??!??ここのパフォーマンス見るの楽しみだなあ~~ みっちーはライブ中に僕は今この瞬間のためにこの瞬間が楽しくて生きてます、みたいな顔をする(と私は勝手に思っている)じゃないですか。そんなみっちーがステージの上で見せる「ちょっとぐらい羽目を外さないか?」はやく見たいなあ~~~~~

あと「情報通りに君好み Dress upしてスタンバイ」の流星くんの水嶋咲みが好き(わかる人にはわかるSideMの話)。

 

LAI-LA-LA

なにわ男子が歌う「かっこいい感じの曲」ってあくまで自分に対してオラオラして鼓舞していくのが健やかでいいな~と思う。

頭からすぐのソロパート「一緒にこの時代を」ですっかり世界に入ってる西畑さんは流石としか言いようがないし、「挑戦は止められない」の流星くんがまた顔がよく見える声をしてて、もうすでにAメロで結構濃いよね。あと恭平くんの「Come on!」でギャーーってなる自分が見えます。すみません正直で。

 

Wanna be yours

イントロでいつも「カナリア諸島にて」を思い出してしまってつい薄く切ったオレンジをアイスティーに浮かべたくなる。というような話は置いておいて、Wanna be yoursはよく見ると歌詞にびっくりするくらい風景描写がなくて、そこが面白いよねって話をしたい。ものすごく、なんだろう、少女漫画のモノローグみたい。ここまで描写がないと実はこれは意図的なんじゃないかとも思えてくるぐらい。だからこの曲はきっとみんなの気持ちに寄り添えるんじゃないかな。

あとは2番頭の「運命のいたずらってこれかな? Baby」の長尾くんのトーンが絶妙でお気に入り。あまり上手く言葉で言い表せないのが悔しいんだけど、ちょっと舌っ足らずなニュアンスがありつつ絶対にこういう曲をよく聞いていてどう歌えばいいかを理解してるひとの呼吸。だと思う。知らんけど。

 

マジック

マジック、いい曲だよね~~~~~~!?!?なにわ男子デビュー十周年記念のパフォーマンスリクエスト募集でマジックに全ベットする自分が見えます。多分このマジックに繋がるようなこういう曲たちの系譜がこれまでのジャニーズ楽曲群の中で脈々と続いているんだろうなとは思う。ごめんなさい私があまり詳しくなくて。

「リズムに乗って大気圏突破 フィルムに収めて」みたいな、詩の規模感が音数を無視して拡大したり次の瞬間に急激に縮小して手のひらに戻ってきたりするのが好き。短歌っぽい。

 

Special Kiss

Special Kiss本当に好き。もうイントロをなくして恭平くんのブレスから入るのが好き。映画の、あの傍から見たら2人が想い合ってるのなんて火を見るよりも明らかなのにでもやっぱり千輝と真綾の間にある揺らぎとそれゆえの緊張感をこのブレスで思い出す。

Special Kissは「なのに、千輝くんが甘すぎる。」のシナリオを追体験させるフレーズと、映画の最後に千輝が明かした気持ちの追記をするフレーズがあまりに上手く組み込まれていてもう本当にいっそ感謝。感謝の気持ち。みんな「なのに、千輝くんが甘すぎる。」見た!?まだ見てない人がいたら見て!!!それでSpecial Kissを聞いた感想を私に聞かせて!!!!

シナリオと追体験っていうのは例えば「片想い つなぎ合わせたら ここから ほら始まる 僕らだけのSpecial Love」とか「どんな恋だって 全部乗り越えて 上書きして進もう」とか。千輝の気持ちの追記っていうのは「スレスレ片想い 嘘なんかじゃないよ あふれる想い I love you」とか「バレないで イタズラな関係値 繰り返す恋ごっこじゃ終われない」とか。「まだまだ知らない君の素顔 隠さずに全部見せてよ」とか「初めて感じた この想いは君がくれた 宝物さ」とか「好きになる理由が あまりに多すぎて 消せない想いI need you」とかはあまりに素直に千輝の気持ちを書いてくるから、千輝お前そんなかわいいこと思ってたの~~~~~~~~ってなって結果的に恭平くんへの愛おしさが増す。

Special Kissが大好きすぎてほぼ写経になっちゃった。ごめんなさい。Special Kissはいいぞ。

 

Tick Tack Heart

とにかくこの曲に関してはまず「Reversed Masquerade展開はオタクみんなすきなやつだから」って話をしたかったんだけど、SideM通ってないオタクにはさっぱりだよね。

西畑さんと長尾くんがこういう曲で化けるということを我々は1st Loveを経て知っているので覚悟はできているんですが、これは耐える覚悟じゃなくて負ける覚悟です。

 

Super Drivers!!

好きです。いちばん好き。万が一セトリ落ちしたら泣いちゃう。出るとこまで出る覚悟あります。Super Drivers!!の話がしたくてこの原稿を書き始めたのに、いざここまで来たら全く言語化できません。どうしよう。

印象的なのはまず「精一杯RUN!×4 人生はShort, right?」の恭平くんと「まぁいいか… 失敗も糧になる!」のみっちーの喉の深さの加減の上手さとか、こういう曲調でもちゃんとわかる大橋くんの歌の上手さに惚れ惚れする「敷かれたレールは 脱線 一緒に作ろうよ! オリジナル」とか。

あと「行先は 好奇心×無限大 全然終われない いいかい!?」に流星くんの声を入れようってなったの、なにわ男子2ndアルバムにおけるいちばんの発明だと思うんですけどどうでしょう。

 

ねぇ

「なぁ」では!??!って思ったけど、思ったけど、かわいいのは「ねぇ」です。

ねぇはサビのダンス動画がTik Tok向けとしてプッシュされてて、だからこそAメロBメロにしっかりとかわいいストーリーが流れててとても素敵。

あとは流星くんの「絶対に離さへん!」のパフォーマンスが底抜けにかわいい気しかしてません。長尾くんの「絶対に離さへん!」もみっちーの「絶対に離さへん!」もそれはそれはかわいいだろうし!どうかフルでお願いします。それから私軽やかな西畑さんが好みなので「素敵なMy sweet lady あっち見んといて」が好きです。やっぱりどうかフルでお願いします。

 

Blue Story

青春ってやっぱりどうしてもモラトリアムで別れを内包しているから、終演後流れるインストはどうかBlue Storyでお願いします。一生のお願い。

 

Melody

とはいえMelodyで終わるコンサートなんかそれ以上ない美しさだよな~~と思って今さっきの一生のお願いを撤回するか悩んでる。そのくらい素敵な曲。

初めて聞いた時に、この曲って大橋くんが言う「宇宙を幸せにしたい」ってことととても近いところにあるんじゃないかなって感じたので、この曲を歌う大橋くんの表情を見ることが次のコンサートの楽しみの1つだったりする。きっといい顔してるんだろうな。

 

Paradise

この曲面白いよね。歌詞とメロディが別軸で走ってたかと思うとサビで合流して、でも実際毎日いろんなことに追われてその中で上手くいったりいかなかったりして、やってることと考えてることが違うテンションのときって結構あるし。やっぱり面白い曲だなあと思う。どんなパフォーマンスになるのかいちばん想像がつかない曲でもあるから、西畑さんの采配に期待。

 

ちゅきちゅきブリザード

出た問題作(褒めてるよ)。どんなテンションで作詞したの?(褒めてるよ)。

多分豆腐メンタルって入れたくて語数が合わなくて豆腐ハートっていう謎の亜種がうまれたんだろうと思われる「豆腐ハートタックル」とか、色々と聞きたいことはあるんですが、とりあえず「ヤッタヤッタちゅきちゅきべったりちゅき Hot幸せキャッスル」と「ヤッタヤッタちゅきちゅきべったりちゅき Notフィナーレ カップル」が今回の声に出して読みたい日本語大賞ということで。

 

以上、なにわ男子2ndアルバム「POPMALL」所感走り書きでした。楽しかった~