ときめきの根拠 ──with4月号 なにわ男子Special Shooting

 

 理由のないものは、こわい。

 私はなにわ男子が好きだ。私の世界では一番だ。空間を超えて広がり、観るもの全てを焼き付ける光を放ちながらに近く、ファンと何度も感情を共有し、同じ方向を向きながらも正しく遠い。健全でヘルシー、泉から湧き出るようなまばゆい光と、想像もつかない未来への高揚感が入り混じった渦。彼らのパフォーマンスに魅せられた後には、必ず「この7人は絶対に大丈夫だ」と思う。
 但しそこに根拠はない。

 SNSの普及や、要望はがきの浸透によって、いちファンがアイドルの魅力をキャッチーに表現したいと思う機会が増えたように思う。熱を込めつつ、しかしあくまで端的に、論理的に紹介したいとき、アイドルのもつ「色」は効果的だ。
 例えば、誰もが聞き惚れる素晴らしいハーモニーとか、世界中の視線を奪うような一糸乱れぬダンスだとか。こういった"根拠のある色"と、なにわ男子が放つ"きらきらとした輝き"は、果たして同じ説得力を持つのだろうかと、ずっと思っていた。

 そんな私にとって、with 4月号「なにわ男子 Special Shooting」は、鮮烈だった。「ああ、なにわ男子が放つ"きらきら"を、色に言い換える必要はないのだ」、と腑に落ちた。

 美しい光と、美しい影の揺らめきが覗く、青のダーチャ。
 取材が行われ、書き綴られ、刊行され、手元に届いた。このすべてのめぐりあわせに感謝を。

 なにわ男子は光だ。すべての色を持ち合わせている。これはなんと素晴らしいことなんだろうか。曲目に合わせて鮮やかに変わる、なにわ男子がもつ色数を数えることは、やめた。香り立つようなそれらすべてがなにわ男子だと、ようやく気づくことができた。

 インタビューの中で、あるメンバーは「夢を叶えるために一番大切なのは運。次が努力だと思います」と答えた。運も光も根拠はない。でもきっとそれでいいのだ。未だ見えぬ行く先は、根拠のない自信で照らして、もしも不安になった時は、努力という根拠を支えにして進む。

 根拠のない"きらきら"が見せる夢に、溺れ続けられますように。